岩手県立美術館

企画展

ニルス=ウド展 -自然へ-

日時
2002年9月22日(日)〜2002年11月4日(月) 
場所
企画展示室

詳細

会  期: 2002年9月22日[日]-11月4日[月・祝]
主  催: 岩手県立美術館、岩手日報社、共同通信社
後  援: ドイツ連邦共和国大使館、東京ドイツ文化センター、IBC岩手放送、テレビ岩手、めんこいテレビ、岩手朝日テレビ、エフエム岩手、NHK盛岡放送局
協  力: 日本航空
出品点数: 写真作品130点、画布へのデジタルスプレープリント3点、参考資料10数点(パブリックアートの写真、制作の様子の写真など)
観 覧 料: 一般/800円(650円) 高校・学生/500円(400円)
小・中学生/300円(250円)
( )内は20名以上の団体料金
企画展の観覧料で常設展もご覧になれます
1937年南ドイツのバイエルン地方に生まれた現代美術家ニルス=ウドは、1960年代にパリで画家として活動を開始しましたが、1970年代初頭から生まれ故郷の自然の中でその場所にある樹木や草花を用いて制作を行うようになり、その後活動の範囲をヨーロッパ各国、そして日本を含む世界各地へと広げ、公園などの大規模な景観プロジェクトも手がけながら現在に至っています。その造形は、時には風や水の動きによってごく僅かな時間しか存在せず、また時には季節のうつろいの中で変容していきますが、いずれも自然に対する類いまれな知識に裏打ちされています。作家はこれらの造形を恒久的な作品とするために撮影を行い、洗練された感覚をたたえた写真作品として提示します。自然そのものをインスピレーションの源とし、自然への深い洞察と共感に基づいて生み出された彼の作品には、光や風、水や花びら、あるいは木の葉に宿る自然の本質的な美しさ、生命の輝きが見事に結晶化されています。本展は、初期から最近作にいたる130点の写真作品を中心に、日本で初めてこの作家の全貌を紹介するものです。また、展覧会の開催にあわせて作家が来日し、当館の屋外展示スペースで樹木などによる大型のインスタレーション(野外彫刻)の制作を行います。自然環境の破壊が進み、自然と人間との関係が改めて問い直されている今日、ニルス=ウドの豊穣な作品世界を展望する本展は、自然の豊かさ、大切さに思いを巡らす絶好の機会となることでしょう。



◆ニルス=ウド 略歴◆
1937 バイエルン州ラウフ(ドイツ)に生まれる。
チロル地方やフランケン地方で過ごしたのち、バイエルン州フュルト(ドイツ)に移る。
1953-55 ニュルンベルク(ドイツ)でグラフィック・アートを学ぶ。
1956-58 ヨーロッパ、モロッコ、中近東、ソビエト連邦を旅行。
1958年には、イランに滞在し、画家になることを決意する。
1959-60 フュルトに戻る。
1960-69 パリで画家として活動。
1970 オーバーバイエルン地方、キームガウ(ドイツ)に移る。
1972 絵画制作を中断し、自然環境の中で自然の素材を用いたインスタレーションの制作を始める。
近隣の農家から土地を借り、高木や低木を植えて最初の作品を作る。
また、作品の制作・変遷の過程をカメラで撮影し、写真作品として発表する。
1984 都市空間でのインスタレーションの制作を始める。
1989 絵画やデッサンの制作を再開する。
1999 ヨーロッパ各地で個展「ニルス=ウド 自然の中の芸術」を2001年にかけて開催。
2002 日本国内3会場(群馬県立館林美術館、北海道立帯広美術館、岩手県立美術館)で「ニルス=ウド展 -自然へ-」を開催。

関連イベント

■インスタレーション公開《モリオカ・スパイダー》
 9月22日[土]-12月1日[日]18日[日]
■対談 対談者:ニルス=ウド、斎藤純氏(小説家)
 9月22日[日] 14:00-
■ギャラリートーク
 10月4日[金]・10月18日[金]・11月1日[金] 各日14:00-
■映像上映「時の彫刻」

岩手県立美術館

所在地
〒020-0866
岩手県盛岡市本宮字松幅12-3
電話
019-658-1711
開館時間
9:30〜18:00(入館は17:30まで)
休館日
月曜日(ただし月曜日が祝日、振替休日の場合は開館し、直後の平日に休館)
年末年始(12月29日から1月3日まで)