岩手県立美術館

企画展

福井良之助孔版画展

日時
2005年6月4日(土)〜2005年7月18日(月) 
場所
企画展示室

詳細

会  期: 2005年6月4日[土]-7月18日[月・祝]
主  催: 岩手県立美術館、岩手朝日テレビ
後  援: 岩手日報社、朝日新聞盛岡総局、エフエム岩手、NHK盛岡放送局、IBC岩手放送、テレビ岩手、めんこいテレビ
出品点数: 版画120点、素描等60点、油彩画15点
観 覧 料: 一般/800円(650円) 高校・学生/500円(400円)
小・中学生/300円(250円)
( )内は20名以上の団体料金
企画展の観覧料で常設展もご覧になれます
洋画家として知られている福井良之助(1923-1986年)は、戦後日本を代表する版画家の1人でもあります。そうした評価は通称・ガリ版として知られる「謄写版(トウシャバン)」を使った福井独自の特殊な「孔版画」によるものです。
しかしながら、それらの孔版画は主に1957年から1965年頃までの約10年という短い期間に制作されたものであり、特殊な製版方法であるために同じ版で数部しか刷れませんでした。しかも、その多くはニューヨーク近代美術館等、アメリカへ渡ってしまいました。そうした事情から、実際に作品を見る機会が極めて少なく、また、まとめて紹介される機会もなく、版画家福井良之助に対する評価は時間が経過すると共にぼやけていた感があります。
本展は最初期の1955年から、東京国際版画ビエンナーレ展、リュブリアナ国際版画ビエンナーレ展、国際シカゴ文化祭全米10作家選抜展の出品作品等、孔版画約120点を中心に、今回発見された未発表の素描や下絵約60点を加え、今まで振り返られることの少なかったその特異な版表現の変遷と魅力を探ります。
これまで油彩画を中心とした回顧展は開催されましたが、孔版画を中心とした回顧展は本展が初めてとなります。
なお、福井良之助は終戦、戦後の一時期を母親の郷里である岩手県一関市で過ごしており、生活に窮するなかで画家への第一歩となる《みちのくの冬》(岩手県立美術館蔵)を描いています。本展では、当時のごく初期の油彩画を中心に、最晩年にいたる15点(予定)の油彩画も併せてご紹介いたします。

関連イベント

■ライブラリー・プログラム「版画の世界」
 5月28日[土]-7月3日[日]
■ギャラリートーク
 6月10日[金]・6月18日[土]・6月26日[日]・
 7月8日[金]・7月16日[土] 各日14:00-
■講演会「福井版画を追いかけた日々-
 版画メディアに関わった一編集者の回想-」
 講師:水野谷眞一氏(水玄舎代表)
 6月12日[日] 14:00-15:30
■美術講座1「福井良之助の生涯と作品」
 講師:吉田尊子(当館学芸員)
 7月3日[日] 14:00-15:30
■ワークショップ「日本人にとっての謄写版」
 講師:志村章子(ガリ版ネットワーク代表)
 7月10日[日] 10:30-15:00

岩手県立美術館

所在地
〒020-0866
岩手県盛岡市本宮字松幅12-3
電話
019-658-1711
開館時間
9:30〜18:00(入館は17:30まで)
休館日
月曜日(ただし月曜日が祝日、振替休日の場合は開館し、直後の平日に休館)
年末年始(12月29日から1月3日まで)